この投稿は Board Game Design Advent Calendar 2016 の3日目の記事として書かれています。


 

はじめまして、pongoと申します。 私はトレーディングカードゲーム(TCG)「札の語り部」を作成しています。 2016年12月11日のゲームマーケット秋にて、最初のカードセット 「歌合戦」を頒布する予定です。

今回は「札の語り部」のシステム上の最大の特徴である「 レベル・システム 」について、 ボードゲームデザインアドベントカレンダーの場をお借りしてお話しさせていただきます。 「札の語り部」のルールを知らなくても読むことができます(対戦型でターン制の、典型的なTCGです)。

本記事は、ゲームのコンポーネントの「強さ」に関するお話になります。 本記事がゲーム一般に存在する「強さ」の概念について考える助けとなれば幸いです。

本記事では、もろもろの価値判断の前提となる私の「製作時の基本方針」については話していません。 いいかえると、ここで述べている良し悪しなどの判断はすべて主観的なものです。

揃いも揃って使えないゴミカードばかり!

TCGをテーマにした漫画やアニメを観ると、 主人公が「 役に立たないカードなんて一枚もない! 」と叫んでいます。 そのゲームを遊んだことがあるあなたは、 残念ながらそれが掛け声倒れであることを知っているので、 悲しくも生暖かい視線を主人公に送るのです。

あなたはいつものようにブースターパック1つを開けます。 お小遣いが少ない場合、その内容に大きな期待をかけているかもしれません。 逆に、TCGで遊ぶ資金を潤沢に持っている場合、現実的に、何の期待もかけていないかもしれません。 あなたがどういう気持ちでパックを開けようと、結果は変わりません。 カスレアを見たあなたは、様々な感想を抱くかもしれませんが、 大事なことは、引いたカードのほとんどが、 あなたのデッキに入る見込みの全くない、救いようのないクズカードであるということです。

いつの間にか、あなたのストレージボックスは永遠に使われないカードでいっぱいになっています。 トレーディングカードとしては、集めるだけでも意味があるのですが、TCGはゲームでもあります。 ゲームに使われる見込みのないコンポーネントがあってはいけません。 あなたは《風船の行商人》や《刃の篭手》や《マグナム・リリィ》といったカードを自分の押し入れから 発掘 して、そういえばこういうカードもあったっけ 一度も使ったことないけど と思うのです。

あなたが実際に使うのは、パックを開けて出てきたカードのうち、ごく一部であると思われます。

口ではああいっておきながら、デッキは正直ですね・・・?

ドラフトを半ば前提にしているTCGでは、ドラフト用のカードが大量にデザインされます。 そういったカードは、一度ドラフトをしたか、 あるいはゲームしないで単にパックから開けられたら、未来永劫、存在意義を失います。 まるで 梱包材 のようです。

なぜこのようなことが?

このようなことが起きる理由は以下の通りです。

  1. 個々のカードの 強さ には違いがある。
  2. プレイヤーは自分が使うカードをゲームが始まる前に自分で選べる。

これにより、プレイヤーは最も強いカードを使おうとします。 そして、弱いカードは切り捨てられます。

どうにかならないものでしょうか?  「2.」はTCGの大きな魅力の一つである「デッキ構築」要素の特徴であり、これは動かしがたいものです。 一方、「1.」はデザイン的に避けがたいものです。 実はすべてのカードの強さを同じにすることはデベロップ(バランス調整)的には難しくありません。 しかし、そうするとカードがとりうるパワーレベルの範囲が著しく狭められてしまいます。

実際にやってみるとわかりますが、ルールを複雑にしない限り、 これはデザイン空間に対する非常に厳しい制約条件になります。 「制限は発明の母」ですが、限度があります。 それに、カードセットの目玉となるカードが、他のカードと同じ程度の強さしかなかったら、 デザイン的には問題があります (また《ジェラード・キャパシェン》を泣かせてしまった・・・)。

しかし、だからといってカードの強弱を作ると、「2.」によって弱い方のカードは単に存在意義を失います。 つまり作っていないのと同じで、結局、実際に使われるカードの強さの範囲はあまり広がらないのです。 これはTCGを特徴づける性質から導かれる本質的な問題であることがわかります。

他のTCGでこの問題を(「ドラフト用」でないやり方で)解く場合、パワーレベルをばらつかせつつ、 弱いカードはシナジーによって使わせるようにするというデザインをする方法が考えられます。 しかし、この方法で満足に問題を解けている状況に出会ったことがありません。 シナジーのデザインとテストの労力(それにデザイン空間の消耗)が大きすぎて、 実際には上手くいかないのだと思います。

商業的には、カードが売れればOKです。 カードを買った時点でもう「話は終わっている」ので、あまり問題には・・・問題はあります。 ユーザーはアホではありません。 上記のような 現実 に気付いたか、友達から聞いたなら、ブースターパックを買うのを躊躇するでしょう。 その代わりに、シングルカードを買いに行くのです。 あるいは、 クズだとわかっていても好き なカードを使うためにファンデッキを作成するかもしれません。

基本的に、シングルカードでメーカーもショップもユーザーも幸せになります。 でも私は机の上に置き去りにされた《気紛れな薬術師》を見ると、何かがおかしいと思ってしまうのです。 Wesley Burt 氏が素晴らしい仕事をされているのに、 なぜ この愉快なカードは使われないのでしょうか?  頭ではこの疑問がズレているとわかっていても、やっぱり納得できません。

理由の中に「レアリティ」が含まれていないことを意外に思われたかもしれません。 レアリティは、使われる見込みのないカードが生まれる直接の原因ではありません。 カードの入手難度は、カードの強さと(原理的には)無関係であることに注意してください。 実際には、高いレアリティに強力なカードを配置することで、 ブースターパックの売上アップを図るわけですが、 普通、レアリティそのものはゲームに影響を与えないものです。

目標

「札の語り部」のシステムデザインにおける最大の目標は「 役に立たないカードを無くす 」ことです。 言い換えると、弱いカードをデッキに入れさせることです。

念のため書いておくと、「弱いカードを 無理矢理 デッキに入れさせる」ではありません。 あくまで、真面目に検討した結果、弱いカードがデッキに入るようにするという意味です。

単純にそのカードをプレイした時の効果を良くした場合、もはやそれは「弱いカード」ではありません。 カードデザインをいじることなく、弱いカードをルール的に優遇しなければなりません。

これは一見、矛盾した目標に見えます。考えてみてください。 弱いカードはデッキに入らない。・・・当たり前のことではないでしょうか?

他のTCGでは、カードの強さに応じて「コスト」を設けることで、この問題に対処しようとしています。 しかし、実際に強いのはコスト・パフォーマンスが良いカードであって、コストが高いカードではありません。

「札の語り部」では、カードのプレイについてはコスト制ではなく閾値制になっています。 つまり語彙のカードの枚数(ワード数)だけを見てプレイできる・できないを決めます。 しかし、ワード数は、カードを最初にプレイできるまでの時間の長さを示しますが、 依然として「強さ」を表すものとはいえません。

コスト以外の、強さの指標が必要になります。

他のTCGでは、強さの表現として、例えば強いカードにポイントを与え、 デッキ構築時にそのポイントの合計値に上限を付けるルールがあります。 これは弱いカードに対する粒度がないため、弱いカードは相変わらず使われないままです。 だからといって、すべてのカードにポイントを振ると、今度は計算が面倒になってしまいます。

強さの指標、それが「札の語り部」における「レベル」です。

レベル・システム

私の知る限り、目標「役に立たないカードを無くす」 を満足のいくレベルで達成できる見込みのあるTCGは「札の語り部」のみです。

「札の語り部」ではすべてのカードに強さを表す「 レベル 」という数値を振り、 レベルが低いほどルール的に優遇することで、弱いカードでも デッキに入る ようにしています。

「札の語り部」のレベルの低いカードをご覧ください。


 

カードの中央左側にある数値がレベルです。 《正々堂々》 のレベルは最低の0です。

《正々堂々》 はプレイ後に一度効果を発揮したら捨て札に置かれるエピソード・カードの一種です。 そして、 《正々堂々》 をプレイすると、あなたは 自分の 手札を公開するという効果を得られます。

このような弱いカードは、他のTCGでは見向きもされないでしょう。 《正々堂々》 のような「弱い」を通り越してデメリットしかもたらさないカードは、 ドラフトですらお呼びがかからないでしょう。 しかし「札の語り部」では、 《正々堂々》 は積極的にデッキに入れられます。

具体的に見ていきましょう。低レベルのカードは、ルール上、以下の2点で優遇されます。

  1. コストとして使う。
  2. ダメージを表す。

「1.」について。 「札の語り部」では、1ターンに1枚、手札の任意のカードを「 語彙 」という場所に置くことができます (これをワード化といいます)。 カードには「ワード」という数値がかかれており、語彙のカードの枚数がワード以上であれば、 そのカードをプレイできます。 そして、カードを語彙に置くとき、 すでに語彙に置かれているカードの枚数が置こうとしているカードのレベル以上である場合、 ボーナスとしてカードを1枚引けるのです。

つまり、低レベルなカードの方が、語彙に置いたときボーナスを得やすくなっているのです。 特に 《正々堂々》 はレベル0なので、1ターン目に置いてもボーナスが得られます。

「2.」について。 「札の語り部」の勝利条件は、相手プレイヤーに50点のダメージを与えることです。 プレイヤーがダメージを受けた場合、そのプレイヤーの山札のカードを上からめくっていって、 めくったカードのレベルの合計が受けたダメージ以上になったら止め、 プレイヤーごとにある「 傷跡 」と呼ばれる場所にめくったカードをすべて置きます。 そして、プレイヤーが受けているダメージは、傷跡に置かれたカードのレベルの合計で表されます。

1点のダメージを受けたとき、レベル7のカードがめくれたり、レベル3のカードがめくれたりします。 つまり、高レベルのカードをデッキに入れると、受けるダメージが大きく、かつ不安定になります。

1つのルールでなく、複数のルールで実現される仕組みであるため、 レベル・ルールでなくレベル・システムと呼んでいます。

1つのルールに絞っていないのは、1つだけの場合、 自然なカードデザインによってうっかりレベル・システムを欺いてしまう場合があるからです。 例えば、 《城での歓待》 のような回復系の能力を持つカードは、 レベルが高いカードを傷跡から取り除けばより大きく回復できるため、 「2.」に対する裏切りに見えます。


 

しかし「1.」は依然として有効です。 そして「1」と「2.」をうっかり同時に欺く確率は非常に低いでしょう。

なんて素晴らしいんだろう

レベル・システムにより、プレイ時の効果をある程度強くしたり弱くしたりしても、 デッキに入る可能性は著しく上がったり下がったりしなくなり、 どのカードにもデッキに入る可能性を与えることができます。 つまり、役に立たないカードを無くすことができます。

デッキに入れることと、それをプレイすることは、他のTCGでは同義になりがちですが、 「札の語り部」ではここが切り離されているというのがミソです。 「デッキに入る」≠「プレイされる」というわけです。

もし、あるカードをデッキに入れなければ、ゲーム中にそれをプレイする確率は0です。 逆に、あるカードをデッキに入れれば、それがどんなに弱いカードであっても、 ゲーム中にプレイする確率は0ではなくなります。 レベル・システムは 弱いカードをあえてプレイする という印象的な場面を作ってくれます。

「札の語り部」のカードデザインの自由度は、他のTCGとは比べ物にならないくらい高くなっています。 レベルという次元を導入したことで、文字通りの意味で、次元が1つ上がっています。 カードを作って、テストしてみたとき、強すぎることがわかったなら、 単にレベルを上げるという調整ができます(弱いならレベルを下げる)。 このとき、そのカードのプレイ時の使用感は変わりませんから、デザインを制御しやすいです。

レベルの調整は、他のパラメータの調整に比べると粒度が細かいという特徴があります。 レベルの値は現状では0以上8以下の9段階で、このスケールに収まらないと感じた場合は、 ワードや能力の修正を行います。

特に弱いカードを、躊躇せずに作ることができます。 普通のTCGでは、弱いカードにはゲーム的な存在意義が無いため、 デザインがまっとうな仕事と思えなくなってきますが、「札の語り部」では問題ありません。 《イーザウ川のニクシー》《槍を手に》 をご覧ください。


レベルが低めのカードです。 あまり強くはないので、プレイヤーはプレイするか語彙に置くかで悩むことになります。
 

カードセットの目玉となるカードには活躍して欲しいものです。 レベル・システムにより、強調したいカードを遠慮なく強くして、目立たせることができます。 初めに「レベル高いほうが強い。ちなみに現状の最高レベルは8」と説明しておけば、 これらのカードを理解する前の段階にある初心者の方にも、強いカードであることが伝わります。 最高レベル(レベル8)の ヴォルフラム と、次に高いレベル(レベル7)の パルチヴァール をご覧ください。


ヴォルフラムは中世ドイツで活躍した騎士詩人です。 彼の代表作が「パルチヴァール」で、円卓の騎士パーシヴァルを主人公にした騎士道物語です。
 

他の性質として、ルールから導かれる「本質的に強い(弱い)効果」のデザインの幅が広がります。 例えば、「札の語り部」は多くのTCGと同様に基本的なリソースであるカードが1ターンに一定量、 具体的には1枚、供給されるゲームです。 このようなゲームでは、「カードアドバンテージ」の概念が生まれます。 つまり、相手より多いカードを持っている方が優位に立つということです。 すると、カードアドバンテージをもたらす効果は強力になりやすくなるのです。 このような効果を私は「本質的に強い効果」と呼んでいます。 《資源の獲得》 をご覧ください。


「札の語り部」では、ドロー系の効果は(金)属性の担当です。 そして、ドロー効果のフレーバーは「物質的繁栄」です。
 

TCGでは、「カードを2枚引く。」にコストを課していることが多いです。 そして、効果を変えない場合、適正なコストが1つ決められ、 この手のカードのバリエーションを作る際の基準になります。 「札の語り部」ではレベルという追加のツマミがあるため、 ワードを下げてレベルを上げたり、あるいはその逆を行うことで、 カードの効果を変えずにバリエーションを作ることができます。

これだけなら大したことはありません。 しかし、こうなると実は上位互換や下位互換というバリエーションが作りやすくなるのです。 他のTCGでは、互換性のあるカードは下位のものの存在意義が無くなるため非常に作りづらいのですが、 「札の語り部」ではレベルがあるので 真の 互換性を避けやすくなっているのです。

するとどうでしょう。 「本質的に強い効果」は各属性の「基本的な効果」にしやすいのですが、 初心者への導入のことを考えるとあまり種類を増やせず、 バリエーションを作りづらいのでバランス調整も難しくなりがちです。 ところが、上の理由から、「札の語り部」では大きな問題にはなりません。

ここでご紹介した性質は私の知る限り「札の語り部」にしかありません。 他のTCGでは許されない(得られなくはない)、広大なデザイン空間が、私の前に広がっています。 なんて素晴らしいんでしょう。 ※Web漫画  胎界主 http://www.taikaisyu.com/ のネタバレ注意

レベルを参照するデザイン

レベルを参照する効果を作る場合は低レベルのカードを 常に 優遇します。 例えば、 《戦乙女 ブリュンヒルデ》《妖精の歌声》 が持つ「回避」能力をご覧ください。


 

「回避」能力は、相手のキャラクターから攻撃されたり、 相手のカードの効果の対象とされたりしたときに働いて、それを避ける判定を行う能力です。 TRPGの回避判定のようなものです。

低レベルのカードをデッキに多く採用するほど、 それが山札から捨てられやすくなるので、回避は成功しやすくなります。

副産物

レベル・システムを導入することによって得られる、本来目標とは別のメリットがあります。 カードの強さが数値化されるので、もろもろの分析が非常にやりやすくなるのです。 カードセット「歌合戦」には70種類のカードが収録され、カードは7種類の属性に分けられます。 レベルが数値化されているので、例えば各属性ごとのレベルの平均値を見ることで、 どの属性が強いかを大雑把につかむことができます。

これにより「足りない」カードを発見しやすくなります。 例えば、 《黄金の宮の貴婦人》 は、(金)属性にレベル7以上のカードがなく、 (金)がカードドローを強みとするという設定にもかかわらず、 ドロー系のカードのデザインがイマイチであることに気付いたことから作られました (あと、(金)属性に女性のカードが無いことにも気付いていました)。 つまり、ドロー系の イイ感じの 代替案が必要ということで、 これから 《黄金の宮の貴婦人》 のデザインが思い浮かぶまで数秒しかかかりませんでした。 しかし彼女が穴埋めカードであることにヒント無しで気付くのは難しいと思います。


ドロー効果は、貴婦人が持つ莫大な富を示しています。 そして2番目の能力は味方の(典型的には騎士の)カードを応援するという意味を持っています。
 

レベル・システムの一般論

レベル・システムは、カードをプレイ以外の用途でゲームに関与させ、 その場合にレベルが低いカードを優遇する仕組みです。 一般的には、次の条件を満たすことで、レベル・システムを実装できます。

  1. カードにプレイする以外の利用方法を設ける。
  2. プレイした時の強さと、「1.」で設けた異なる利用方法の強さの和が一定になるようにする。

いわゆる デュエル・マスターズ のマナ・システムが、「1.」の実装としてそのまま利用できます。 「札の語り部」ではこれを素直に採用しましたが、 レベル・システムの実装方法は他にもいくらでも考えられるでしょう。

ただ、「札の語り部」より単純な方法があるかは分かりません。 私はこれより単純で、かつ他の重要なデザイン上の目標を損わないような方法を見つけられませんでした。 例えば、以下のような方法を考えました。

  • ヴァンガード のガーディアンの仕組みを検討しましたが、そのままでは粒度が大きすぎ、 粒度を細かく(5000刻みでなく3000, 1000刻み)すると手札の読みが難しくなりすぎるため、止めました。
  • 手札のカードを捨ててコストを支払う形式で、弱いカードほど沢山支払えるシステムを検討しました。 レベルの数値を逆向きにしなければならない点は、用語を変えれば済むのであまり問題にはなりません。 しかし、粒度が プレシャスメモリーズ と同じ程度だと不十分でした。 一方、粒度を細かくするとコスト計算がかなり複雑になりました。
  • レベルの設定だけしておいて、コストの設定無しでルールを作っておいて、 カードデザインにおいて低レベルを優遇するという方法も考えられます。 ルールは形式的には 遊戯王 とほぼ同じになります。 この方法ですと、レベルのケアを行うために、 フレーバー的に説明しづらいテキストを大量に書かなければならなくなる可能性があるため、 採用していません。 私はテキストを可能な限りフレーバー的に書きたいのです。
  • ラストクロニクル のパクりになるのが明白であるため、時代システムは論外でした。 また、CAはそのままだとやはり粒度が大きすぎます。

結び

カードの役に立つ・立たないに関しては、他の要因、例えば属性などもあります。 カードをいくつかの属性に分けてデッキ構築に縛りを設け、複数のアーキタイプを立てることで、 それぞれのアーキタイプで強いカードが使われるので、「使えるカード」が増える、という技術です。

しかし、今回は諸事情により、 そういうツッコミどころをすべて押さえた、普通の論文みたいな書き方にはしていません。

レベル・システムは、「札の語り部」のデザインの1つであり、デザインのすべてではありません。 例えば、私は「メカニズムとフレーバーの統合」を重要視していて、 レベル・システムとカードセットの実装に大きな影響を与えているのですが、 これはもう一回り大きな話になります。

恐ろしく長い記事になってしまいましたが、今回はここまでです。 ここまで読んでいただきありがとうございました。

ご案内:

  • 「札の語り部」の詳しいルールは こちら にあります。
  • 先にルールの概要を把握しておきたい方には、ゲムマ記事 「 【札の語り部】ルールの概要:6つのポイント 」をお勧めします。
  • その他、2016秋のゲームマーケットにて頒布予定のカードセット「歌合戦」に関する情報へのリンクを こちら にまとめています。